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ecoworkresearch’s blog

私達は、適切な価格で最大の成果をお約束する総合調査会社 エコワークリサーチ&コンサルティングです。 名古屋を中心に証拠調査、裁判証拠収集をメインに様々な調査を行っています。 組織的にはまだまだ小さな会社ですが、大手上場企業や、複数の弁護士事務所を 顧客に持ち、常に「調査品質向上」を目指しています。http://www.eco-workresearch.com/

<東芝を不正会計に走らせた「選択と集中」の罪と罰>

東芝を不正会計に走らせた「選択と集中」の罪と罰
 
♯探偵♯の独り言
諄いようだが、監査法人はいったいなにをやっていたのか?株主から損害賠償請求を提起されれば、不正を見抜くことができなかった・・と言い訳するのか?
<a href="http://www.eco-workresearch.com/">探偵 興信所 名古屋</a>
 
毎日新聞だけが東芝不正会計を1面掲載
東芝の不正会計問題は、まだ終わっていない。この3月、証券取引等監視委員会が、不正会計の責任を取って辞任した田中久雄前社長から、過去に行われた利益水増しの会計処理について、任意で事情聴取している。監視委は今後、ともに辞任した佐々木則夫副会長、西田厚聰相談役からも金融商品取引法違反を視野に入れながら事情を聴き、名門企業の闇にメスを入れる。
 
 
この本は、2015年5月の発覚から今年1月まで、毎日新聞のビジネス情報中心のニュースサイト「経済プレミア」に連載された「東芝問題レポート」がもとになっている。同サイトの今沢真編集長はいつものように自宅近くの喫茶店で、15年5月9日付の朝刊各紙に目を通していた。そのとき、毎日だけが東芝の「不適切会計」を1面に掲載し、他紙の扱いが小さいことに違和感を抱いたという。それがきっかけで、翌6月から連載をスタートさせた。
 
 
そもそも、ずっと優良企業とされてきた東芝が、なぜ会計の不正処理に手を染めなければならなかったのか。きっかけのひとつは、08年秋のリーマンショックである。世界を襲った経済恐慌の影響で、半導体市況が急激に悪化し、東芝の業績も一気に落ち込んだ。そして、その痛手からの立ち直りを図ろうとした矢先、11年に東日本大震災が発生。直後の津波は、福島第一原発を直撃し、国内の原発は運転停止、海外での新設需要も冷え込んだ。
 
 
その結果が、本来なら5月に行うべき決算発表の延期と配当見送りだった。それだけでなく、毎日新聞の記事は「不適切な会計処理」を明記しており、週明けの東京株式市場では、東芝株に売りが集中する。東芝は急遽、過去3年間の累計で、営業利益を500億円下方修正すると発表。しかし、とてもそんな金額では収まらず、東芝はさらに、有価証券報告書を修正。利益の水増しは2270億円に達していたのである。
 
 
■「チャレンジ」と呼ぶ過剰な利益の積み上げ
ベテラン経済記者の著者は、連載のなかで、サイト編集部のスタッフとともに、東芝に不正会計を強いたものの正体を浮き彫りにしていく。そこで垣間見えてきたのは、西田氏と佐々木氏の経営戦略のミスにほかならない。西田氏は、05年の社長就任後に半導体原発経営資源を集中させた。その一方で、東芝セラミックスや東芝EMIなどを売却。第3世代の光ディスクであるHDDVD事業からも撤退した。
佐々木氏は、西田社長のもと06年に、アメリカの原発メーカー・ウェスチングハウスの買収に成功。しかし、前述のリーマンショック東日本大震災、この2つの出来事によって、西田時代の“選択と集中”が裏目に出てしまう。加えて、ウェスチングハウスには巨額損失隠ぺいの事実も判明。結果的には、高すぎる買い物だったことも東芝の足を引っ張った。
 
そのため、東芝のトップマネジメントは「チャレンジ」と称する過剰な利益上積みに走る。それはほとんど、各事業部門への強要といってよく、達成できなければ、数字を操作するしかない。蓋を開けてみれば、16年3月期の最終赤字は7100億円の見通しだ。おそらく、こうした隠ぺい体質は東芝に限ったものではないと思った方がいいだろう。その意味で、この一冊は、多くの日本企業が他山の石とすべき本だ。
 
(ジャーナリスト 岡村繁雄=文)